わかりやすい【新しいNISA】の仕組み

今回は「新しいNISA」について解説していこうと思います。

2023年末で一般NISAが終了し、2024年以降新しいNISAに変わります。

そして、2022年8月31日に税制改正要望が出そろい、その内容がNISAにも関係する内容となっているので、2024年に始まる「新しいNISA」とは別で、また新たなNISAの仕組みや内容に変わる可能性があります。

まだ明らかに決まった訳ではありませんが、税制改正要望の内容とはどんなものなのかも一緒に解説していくので、是非参考にしてみて下さい。

それでは宜しくお願いします。

目次

新しいNISAとは

冒頭でも説明したんですが、2023年末に一般NISAが廃止され、2024年以降利用できる一般NISAの内容が変更されたNISAのことです。こちらは2023年の税制改正要望とはまた別の内容になっているので注意して下さい。

何が変わったの?

今回(令和2年度税制改正)変更があったのは以下の二つになります(表参照

非課税対象の変更について

表を見て頂くと分かると思うんですが、2024年から始まる新しいNISAの非課税対象が「1階と2階」に分けられています。なぜ分けられたのかというと、より多くの国民に安定的な資産形成をできる限りリスクを抑えた方法で投資をしてもらうことが主な目的です

1階部分については「つみたてNISA」と同じで、2階部分については一般NISAの対象商品の中から高レバレッジ投資信託監理銘柄整理銘柄そして、デリバティブ取引による運用(ヘッジ目的以外)など安定的な資産形成に不向きな商品は一部除かれることになります。

原則として、2階の非課税投資枠を利用するためには1階での「つみたて投資」を行う必要があります。なぜかというと上記でも書いているんですが、より多くの国民に1階部分で安定的な資産形成をしてもらい、2階部分では、長期的に株を保有してもらうことで安定した資産形成ができることを背景に、成長資金(企業の成長のための資金)の供給を促すことを目的にしているからです。

ポイント

※例外なんですが、NISA口座を開設していた者又は投資経験者が2階で上場株式のみに投資する場合
は、1階での積立投資は不要となっています。

まとめ

ここまでを簡単にまとめると、まずは基礎として安定した資産形成をしてもらうこと。そしてリスクの高い投資商品をなくすことで大きな損失を回避でき安心した投資をしていくことで、企業に資金が多く回るようになり、その結果、経済が成長し国民が豊かになるという仕組みを作ろうとしているということです。

非課税投資枠

非課税対象が1階と2階に分けられたことに伴って非課税投資枠も分けられ、1階部分が新規投資額で年間20万円2階部分が新規投資額で年間102万円に変わりました。

注意点

原則として、2階の非課税投資枠(102万円)を利用するためには1階での「つみたて投資」を行う必要があるとありますが、1階の非課税投資枠(20万円)全て埋める必要はなく少額でもつみたて投資を行えば2階を利用できるようになっています。

一般NISAから新しいNISAへ移行(ロールオーバー)

一般NISAの非課税期間(5年間)が終了すると新しいNISAへ移行(ロールオーバー)するか課税口座に移行もしくは売却することができます。

新しいNISAへロールオーバーについて

  1. 新しいNISAに移行(ロールオーバー)可能な金額に上限はありません。
  2. 高レバレッジ投資信託監理銘柄整理銘柄そして、デリバティブ取引による運用ヘッジ目的以外)をしている金融商品については新しいNISAへ移行(ロールオーバー)はできません。
  3. 一般NISAから新しいNISAに移行(ロールオーバー)するとき、まずは2階部分の非課税投資枠(102万円)を使用してから1階部分の非課税投資枠(20万円)を使用し、2階部分の非課税投資枠(102万円)を超える場合1階部分の非課税投資枠(20万円)を使用することになります。
  4. NISA口座を開設していた人又は投資経験者は、事前に証券会社に届出をすることで2階部分のみ利用することができるんですが、その場合上場株式しか投資ができない他、1階部分でつみたて投資ができなくなり、1階部分の非課税投資枠(20万円)も利用できなくなってしまうので注意が必要です。

新しいNISAに移行(ロールオーバー)可能な金額に上限はない

例えば、2023年末に一般NISAの非課税期間終了時に150万円の株式や投資信託などの金融商品があった場合。その全てを翌年2024年の非課税投資枠に移行(ロールオーバー)することができますが、非課税投資枠を使い切ることになるので2024年は新規投資はできません。

注意点

※そのうち高レバレッジ投資信託監理銘柄整理銘柄そして、デリバティブ取引による運用(ヘッジ目的以外)をしている金融商品を除く

新しいNISAの2階部分の非課税投資枠を超えて移行(ロールオーバー)する場合

例えば、2023年末に一般NISAの非課税期間終了時に110万円の株式や投資信託などの金融商品があった場合。まずは2階部分の非課税投資枠(102万円)を使用(この時点で110万円ー102万円=8万円)してから1階部分の非課税投資枠(20万円)を使用することになります。そうすると、2024年に新しいNISAを使用できるのは、2階部分は非課税投資枠を全て使用していることになり、1階部分の残り(20万円ー8万円=12万円)が使用できるといいうことになります。

新しいNISAの2階部分の非課税投資枠の範囲内で移行(ロールオーバー)する場合

例えば、2023年末で一般NISAの非課税期間終了時点で80万円の株式や投資信託などの金融商品があった場合。ロールオーバーする時は、まず2階部分の非課税投資枠(102万円)を使用(この時点で102万円ー80万円=22万円)することになっているので、2階部分の非課税投資枠は残り22万円になります。

ここから少し複雑なんですが、上記の続きで、2024年に新しいNISAに変わってから初めて、新規で30万円の投資をするとします。この時、先ほどの2階の非課税投資枠の残り22万円を利用するのではなく、まず1階での(つみたて投資)を行う必要があります。これは「原則として、2階の非課税投資枠を利用するためには1階での(つみたて投資)を行う必要がある」ということに従わなければいけないからです。なので、新しいNISAへロールオーバーした後に新規で投資をする場合は、まず1階部分で少額でもいいので「つみたて投資」をする必要がある。と覚えておくといいでしょう。

そして原則に従い、1階部分の非課税投資枠(20万円)を使い切った場合(30万円ー20万円=10万円)残り10万円になり、2階部分の非課税投資枠の残り22万円を利用することになり(22万円ー10万円=12万円)、2024年の非課税投資枠は残り12万円になります。

新しいNISAの非課税期間が終了したら?

1階部分については、非課税期間が終了したら「つみたてNISA」へ移行(ロールオーバー)することができます。その時、新しいNISAでの当初の購入価格(簿価)でロールオーバーされることになります。

どういうことかというと、1階部分の非課税投資枠20万円を使い、その後値上がりしたとしても、20万円としてつみたてNISAに移行(ロールオーバー)でき、つみたてNISAの非課税投資枠は年間40万円なので残り20万円は新規で投資ができるということです。

2階部分については2022年9月現在では、非課税期間が終了したら課税口座(特定口座・一般口座)に移行されるか、売却することになるんですが、2022年8月末に税制改正要望が出されたことを考えると、2階部分については、非課税期間が延長されるもしくは移行(ロールオーバー)ができるようになる可能性があるので注意するようにしましょう。

つみたてNISA

つみたてNISAは投資可能期間2018年~2038年が2018年~2042年5年間の延長になります。そのほかの変更はありません。(2022年9月現在)

ジュニアNISA

2016年に始まったジュニアNISAは2023年末で制度終了となります。

2024年以降は、18歳になる前でも非課税で払出しができるようになります。また2023年まで投資していた分は、ジュニアNISA口座の名義人が18歳になるまで引き続き保有することができます。

注意点
  • ジュニアNISAの非課税期間は5年なので、非課税期間が終了する前に移行(ロールオーバー)の手続きを行わないと、課税口座(特定口座・一般口座)へ時価で払出しされてしまうので注意しましょう。移行(ロールオーバー)することで「継続管理勘定」という口座で成人年齢になるまで保有することができます。
  • 払い出しをする際は、分けて払出しすることはできず、全額一括で払い出しして口座を閉鎖することになっています。
  • 2023年1月1日時点で18歳になる場合。自動的に「一般NISA口座」が開設されますが、一般NISAへ移行(ロールオーバー)する場合は手続きが必要です。
  • 2024年1月1日時点で18歳になる場合。自動的に「新しいNISA」口座が開設されますが、「新しいNISA」へ移行(ロールオーバー)する場合も手続きが必要です。
  • ロールオーバーは自動的にされないので注意してください。
  • ジュニアNISAから移行(ロールオーバー)する時、一般NISA・新しいNISAそれぞれの非課税投資枠を超えていても全額ロールオーバーが可能です。非課税投資枠を超えての移行(ロールオーバー)は、その年の一般NISA・新しいNISAの非課税投資枠は全て使い切ったことになるので新規で投資はできません。

まとめ

今回の記事では、2024年から始まる「新しいNISA」について解説してきました。

少しは理解できたでしょうか?

2024年以降もNISA制度の内容が変わる可能性があるので、今のうちに少しは理解しておくのが賢明だと思います。

もしわからないことがあればお気軽にお問合せください。

国民のほとんどの人が「NISA」という言葉を一度は聞いたことがあるという時代になってきました。実際にNISAを利用する人も増えてきています。あなたの将来の保証は誰もしてくれないことを考えるとあなた自身でなんとかしなくてはいけません。

その一つの手段としてNISA制度を利用してみてはいかがでしょうか?

僕自身、株式投資歴は4年くらいになります(2022年9月現在)

たった4年かもしれませんが資産は増え続けています。そして株式投資をする前と比べると「お金」に対する意識もそうですが、それ以外にも沢山の気づきを得ることができました。株式投資をやっていなかったら気づくことはできなかったか、気づいた頃には遅かったと思います。

株式投資は決して危険なことではありません。やり方を間違えると失敗するというだけです。やり方さえ間違えなければ、あなたが今まで思っていた、イメージしていたものとは違うということが分かるようになります。

これからも僕自身が学んだこと、実際にやっていることをできる限りわかりやすく伝えていこうと思うので参考にしてもらえると嬉しいです。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございます。
今後も投資や経済について、分かりやすく解説し情報発信していくので参考にしてもらえると嬉しいです。
good luckgood life!

参考元:新しいNISA制度|金融庁年度改正|財務省新NISAについてご案内|楽天証券

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