ETF(Exchange Traded Fund)の略で、簡単に言うと投資信託を証券取引所に上場させ、市場で取引できるようにしたもののことを言います。
ETFと投資信託の違い
ETF | 投資信託 | |
①上場の有無 | 上場 | 非上場 |
②売買できる場所 | 全国の証券会社 | 特定の金融機関、金融機関窓口 |
③売買できる銘柄 | どの証券会社も同じ | 証券会社ごとに取扱う商品が違う |
④売買価格(値動き) | 市場価格(リアルタイム変動) | 基準価格(1日1回変動) |
⑤売買できるタイミング | リアルタイム | 注文した翌日 |
⑥最低売買金額 | 数千円〜数万円 | 1,000円〜 |
⑦自動積立の可否 | 不可 | 可 |
⑧手数料 | 投資信託より安い 証券会社ごとに売買金額で変わる ・販売手数料(株の売買手数料と同じ) | ETFより高い 銘柄ごとに違う ・販売手数料(0 〜2.1%) ・解約手数料 ・信託財産留保額 |
⑨信託報酬 | 0.06%〜1% | 0.1%〜2.5% |
⑩分配金・配当金 | 現金受取 | 現金受取・再投資 |
①上場の有無
ETFは投資信託を審査して取引所に上場させ、市場で簡単に売買できるようにしたもので、投資信託は非上場なので簡単に売買できません。
②売買できる場所
ETFは株と同じようにどこの証券会社でも取り扱っていて、全国の証券会社ならどこでも売買できる点がメリットです。
一方投資信託は、運用する会社が指定した、特定の証券会社や銀行といった金融機関のみで取り扱われているため、金融機関によって取り扱っている投資信託に違いがあることがデメリットです。
③売買できる銘柄
どこの証券会社でも同じように売買できるETFと異なり、投資信託は、取扱う商品や商品数が証券会社や銀行によって大きく違います。
④売買価格
ETFはリアルタイムの価格で売買する事ができ、株式同様に「指値注文」や「成行注文」のように複数の注文方法から選択できる事もメリットです。
*リアルタイムの価格での売買にはデメリットもあり、必ずしも適切な価格で売買できるとは限りません。
投資信託は1日1回基準価格が算出されるため、購入時は前日に算出された基準価格で売買されます。
⑤売買できるタイミング(値動き)
ETFは株と同じように市場が開いている時間帯は値段は動き続け、いつでもリアルタイムで売買できます。
投資信託の値動きは1日1回で、午前でも午後でも売買価格は変わりません。実際に売買(約定)されるのは翌日になります。
⑥最低売買金額
投資信託は各金融機関で最低限の金額が定められていて、一般的には最低1万円程度です。
最近では金融機関やサービスによって100円から始められるものもあり、積立型の商品は1,000円からできるものも多くあります。
ETFの最低売買金額は(現在の市場価格)×(売買単位)=(最低売買金額)です。
⑦自動積立の可否
投資信託では自動積立が可能で、長期的に見た時、一定の金額を定期的に購入し積み立てることで、平均して買付ける事で単価を引き下げられる可能性が高くなります。(ドル・コスト平均法)このドルコスト平均法にはデメリットもあり、上げ相場が続いていると平均取得単価は上がってしまうため注意が必要です。
ETFは基本的に自動積立ができないので、毎回自分で投資する手間が発生してしまう事がデメリットです。
⑧手数料
投資信託の場合、商品ごとに手数料が違い、一般的には売買金額の一定割合が販売会社に徴収されます。また、ETF・投資信託の運用期間中には「信託報酬」と呼ばれる手数料も発生する。
ETFの場合は株と同様に証券会社ごとに「いくらの取引なら手数料いくら」と決まっています。
⑨信託報酬
ファンドの運用を行なってもらうのにかかる費用で、ファンドを保有している間はこの手数料がかかります。
ETFの購入時や売却時に別途支払う必要はなく、毎日ETFの純資産から日割りの信託報酬が引かれています。
投資信託も、どの販売会社で購入したかに関係なく、目論見書に記載されている年率の値が日割りされ、基準価額の計算時に費用として信託財産から差し引かれます。毎営業日公表される基準価額には、すでに信託報酬が差し引かれているので投資家が支払う必要はありません。
信託報酬は固定されている場合もあれば、ファンドの純資産総額に応じて料率が変動する場合もあります。
⑩分配金・配当金
ETFの場合、運用で得た利益や配当金は、分配金として直接現金で支払われます。
分配金は決算期ごとに、いくら支払われるのか決まります。
投資信託では分配のされ方が異なり、運用に再投資したり、分配金として直接現金として支払われるのか選ぶことができます。
ETFの特徴とメリットのまとめ
- リアルタイムな価格で即時購入する事ができる
- どこの証券会社でも購入価格は同じ
- 通常の株式投資と比べ、少額から投資できる
- リスクを抑える分散投資ができる
- 複数銘柄で構成されているため、個別株で投資しにくい商品にも投資する事が可能
- 投資信託より手数料が安い
- 株式投資のように個別の企業に投資する手間がかからない
人気のS&P500とは?
S&P500(SPY)ニューヨーク証券取引所、NASDAQに上場している銘柄から、いくつかの厳しい審査に合格した代表的な500銘柄のことです。
そこでS&P500に連動するファンドに投資すれば、アメリカの主要企業500社に投資をしているのと同じ効果が期待できます。
S&P500に投資するなら、投資信託かETFを活用しよう
S&P500に連動する主なETF
上場市場 | 銘柄コード・ティッカー | 銘柄名 | 取引通過 |
東証 | 2558 | MAXIS米国株式(S&P500)上場投信 | 円 |
東証 | 1655 | iシェアーズS&P500米国株ETF | 円 |
米国 | VOO | バンガード・S&P500ETF | 米ドル |
米国 | SPY | SPDR S&P 500 ETF | 米ドル |
米国 | IVV | iシェアーズ・コア S&P 500 ETF | 米ドル |
まとめ
今回の記事では、ETFと投資信託について最低限抑えておきたいことについて解説してきました。
ETFと投資信託、どちらもメリット・デメリットがありどちらが正しいと言うことはありません。
あなたがこのやり方ならできる、これなら簡単そう、試しにやってみよう、初めはこんな感じで大丈夫です!
いきなり100万も1000万も一気に投資するわけでもないですし、そもそも投資初心者の方がいきなりそんな財産を一気に突っ込む勇気はないと思います。
なので、あなたが今ある財産の中で、無理のない範囲内で初めていきましょう!
もし分からないことがあれば、こちらにお問合せください。
それでは次回の記事も楽しみにしていて下さい。
最後まで読んでくれてありがとうございます
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